1 ウバサーギン (芭蕉布の着物) 
 芭蕉布は古来の伝統を持つ沖縄最古の織物で、かっては沖縄全域で織られていた、沖縄の気候に最適で夏の着物として、軽くて着心地もさわやかで平民から士族にまで広く利用されていた。芭蕉には、実芭蕉、花芭蕉、糸芭蕉の三種があり芭蕉布は糸芭蕉の繊維で織られた布地のことである。
2 クンジー (着物)
 1611年儀間真常によって薩摩から持ち帰った木綿の種子を植えてそれをみのらせそれが木綿布の始めだと言われている。
主として冬着で、ウマチー(穂祭り)(沖縄の五穀豊穣を祈る祈願祭)の時などによく着けたとのこと。
3 クバ笠 (帽子)
 クバ笠は、竹を小さく裂き、骨組みを作りこれに乾燥させたクバの若葉を張って作った帽子です漁師用は農民用よりやや小さくなっている。
 沖縄の代表的な民具でもあり、強い太陽の日ざしをさけ涼しさを誘う帽子で雨も通さない。
4 ムンジュル笠 (麦藁帽子)
 ムンジュル笠は、竹を小さく裂き骨組みを作りその上にムギワラを立てにならべて張ってある。
 男性用はとんがりを急にして作り、女性用はゆるやかな平形に男性用より大きめに作っています、今では琉球舞踊への使用及び観光用に見られるだけ。
 踊りムンジュル平笠節の笠は、女性用です。
5 アジマックワ (枕)
 三味線を引くとき腰掛としとして使ったが枕にも使った、なかなか複雑な作りであり素朴さがある、材料は楠木センダン木などの一枚の板から、中央部分が残るようにして両方から切り裂いて行く、さらに足の部分も左右同じように切り開き4枚の板となるが、折りたたみ式であり、たたむと一枚の板になる。かみ合う部分は昔の人は三味線の弦で根気よく切り裂いたと言う。
6 アダンバーサバ (ぞうり)
 アダンの葉を乾燥して編む昔上流階級の人はカーサバ牛の皮や馬の皮で作ったぞうりを使用しアダンバーサバは、庶民大衆の唯一の履物であった。
7 スルガーミヌー (みの)
 シュロで作った、大きいものは農民の雨具で、小さいのは漁民の防寒具であった。
 ほかにクバの葉やスゲの葉で作ったものもある
 頭にかぶるクバガサと肩にかけるミノ、 腰に巻くミノの3点でセットである。
8 エーガサ (藍傘) 番傘  
 戦前までは、女性の間で広く用いられていた、雨天、晴天の別なく利用された。
 藍紙の傘で現在は見られず、踊り花風に影をとどめている。
9 ジーファー (簪)
 昔の琉球の人は、皆髪を結っていた、その結った髪を留めるのにかんざしは使っていた、王妃は金製のかんざし(クガニジーファー)按司夫人以下の士女は銀製のかんざし(ナンジャジーファー)、平民は真鍮製のかんざし(チジャクジーファー)か木製のかんざし(キージーファー)そして礼装のときだけべっこう製のかんざし(カーミナクージーファー)がつかわれた、男は、これより小さなかんざし2本組(ウサザシとカミザシ)を使っていた。
10 カガン (鏡)
  カガミは、真鋳製の鏡で磨けば磨くほど映りは良い。
11 クシー (さばき)  
 1944年 (昭和19年) 戦時中から、終戦後しばらくまで、沖縄では、野や山などで避難生活を余儀無くされ、衣食住に事を欠き、栄養失調、不衛生で、ノミやシラミが異常発生した、白いシラミで頭髪で産卵、発生し着物の縫い目に住み付き、体の血を吸っていた、頭をクシでさばき、シラミやその卵を取っていた、どこの家族でもクシは有った。 その後DDTで頭髪やきものを消毒しシラミやノミを駆除した。
12 アンダチブ (油壷)
 頭髪用の油を入れるのに使われた壷、男女とも髪を結う習慣のあった時代には、女性ばかりでなく男性にも、髪油は必需品で、だれもが油壷を持っていた。
 18〜19世紀、琉球壺屋焼、褐色釉の油壺。沖縄の陶器の特徴は、分厚くて、重くてどっしりとした量感である。
13 サバ (わらじ)
  藁で作ったサバは庶民のものであった遠出をするときはいくつものサバを持っていった、一里サバと言って4キロ、もたなかった。
その他に数種類あり、数十点現有展示中

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06 着用具
 着物、クバガサ、むんじゅるがさ、みの、げた、ぞうり、などがある。

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