内容はうすうす勘付いていた。とうとうその日が来たのだ。思い入れなどないけれど、気に入らないものは気に入らない。多少卑怯な手も使ってやろう。いつか誰かに言われたっけ、それがあたしの一番の武器だって。ならば躊躇う必要もない。あたしはあたしの行動に誇りを持っている。それだけは、変わらないのだから。
 ふと思う。あの四人は、どうなんだろうう。
 各々、同じ疑問を投げかけた。名乗りもしなかったから忘れてしまっているかもしれないけれど。忘れられてしまっていたとしても、また同じことを問おう。
 それで彼らが決めた答えがなんであろうと、自分のすることは変わらないのだし。
 儀式は邪魔する。中断させる。
 それだけ。
 それは全く、変わらないのだから。

「しかしまあ、あの子らはそれでいいのかね」

 そんな声は、蒼穹の空に吸い込まれた。